蒲田は、かつて映画の都として栄え、町工場が集まる「ものづくりの街」として知られています。城南エリアを代表する繁華街を擁し、アクセスに優れるこの街は、その便利さで人気でしたが、近年は「暮らし心地のよさ」を重視する人たちを中心に、新しい視点からの評価が高まっています。コロナ禍を経て、普段の生活を大切にするようになった私たち。次の暮らしのステージとして、蒲田に注目です。
「京急蒲田」駅から京急本線と空港線で、品川、横浜、羽田空港へもダイレクトにアクセスできる蒲田の街。JR京浜東北線と東急池上線・多摩川線の「蒲田」駅も利用できます。第一京浜と環八という大動脈によって車での移動も便利。リニア中央新幹線が動き始めれば、始発駅品川へすぐに行ける蒲田は、さらに注目を集めるでしょう。
アクセスの良さは街の賑わいに直結します。商業、行政、金融、文化、レクリエーションの施設も集まり、この街では暮らしに必要なモノやコトがすべて揃うと言ってもよいでしょう。しかもそのそれぞれが多面的な貌を持っているのです。例えば商業施設でいえば、駅直結の「東急プラザ 蒲田」と「グランデュオ蒲田」、アーケード商店街の「あすと」「サンライズ蒲田」、その他にも大小さまざまな商業施設が集まっています。それはつまり、「選べる」ということ、買い物を「楽しめる」ということ。
「Sonrisa」。花と緑に囲まれて味わうスペイン料理は『ミシュランガイド東京2023』にも選ばれた
食においても、羽根付き餃子やとんかつといった著名な街グルメはもちろん、フラワーショップと融合した新業態のスペイン料理店「Sonrisa」、インスピレーション溢れるスイーツを洗練された空間で楽しめるカフェ「SSYET」といった、新しい味と体験を提供する店も増えています。「選ぶ」「楽しむ」「新しさ」「快適さ」。便利さだけではない、蒲田の魅力がこんなところからも感じられます。
蒲田は大田区の中心。JR・東急の蒲田駅の駅前に建つ区役所を始め、多くの公共施設が集まっています。「大田区民ホール・アプリコ」「大田区産業プラザPiO」「大田区総合体育館」といった文化・スポーツの施設も揃っています。コンサートスタッフ体験などのワークショップも行われ、文化でも盛り上がる蒲田の街です。
繁華街のイメージが強い蒲田ですが、駅から少し進むだけで住宅街が広がります。街をほぼ東西に横断する「呑川緑道」を歩くと、そのリラックスした空気感に誰もが魅了されるでしょう。また、蒲田にはあちらこちらに下町の風情が残り、どこか懐かしく、心地よく、人の温もりが感じられます。都内唯一の屋上観覧車が回る、東急プラザの「屋上かまたえん」、古タイヤから生まれた怪獣たちが迎えてくれる「西六郷公園」といったレトロでかわいらしい施設・公園もあります。蒲田は、子どもたちも、大きくなった子どもたちも、みんな揃って笑顔になる街です。
蒲田の街を特徴付けているものに「町工場」の存在があります。規模は小さいですが一流の技術を持つ工場が多く、中には宇宙開発で使われる最先端機器の部品を製造している所もあります。京急蒲田駅から徒歩3分の地に建つ「ホテル オリエンタル エクスプレス 東京蒲田」のコンセプトは、「蒲田ならではの町工場を感じるホテル」。蒲田の街を「町工場」「ものづくり」という切り口から体感できるホテルです。
「いらっしゃいませ。エントランスの旋盤機はご覧になりましたか?」そう迎えてくれたのはホテルマネージャーの石原謙司さん。「館内には蒲田の町工場の皆さんと協働して作り上げたものがたくさん展示されています。ぜひゆっくりご覧ください」
ホテルマネージャーの石原謙司さん。アイデア豊富でエネルギッシュな石原さんは、蒲田の街になくてはならない人物
そう促されて館内に進み、まず目に入ったのは、ロビーにある、フロアサインの展示。ホテルでは階ごとにデザインが違うフロアサインを使っていますが、各サインの制作テーマ、図面、担当企業名が、オブジェとともに展示されています。フロアサインに限らず、ホテルのキーとなるパーツは地元の町工場に発注して作ってもらったオリジナルです。
「良いものを作るために、地元の複数の企業さんに関わっていただきました。金属加工の会社、プラスチックの会社、曲げるのが得意な会社、磨きにこだわる会社。どの企業さんもそれぞれの分野で超一流です。そんな町工場がたくさんある、それが蒲田という街で、そんな蒲田の街を宿泊を通じて感じていただきたいという想いで作ったのが当ホテルです」
ホテルは町工場だけでなく、地元の人たちともたくさんの結びつきを持っています。例えば、地元の「日本工学院専門学校」の学生と協働してコンセプトルームや宿泊プランを造成したり、大田区を本拠地とするバスケットボールチーム「アースフレンズ東京Z」とコラボレーションルームを作ったり。蒲田の産婦人科医と組んで行った産後ケアの宿泊プランも好評だったそうです。地元小学校の卒業制作展示や、提供しているお茶を蒲田のお茶屋さんから仕入れるなど、本当に細かいところまで地域密着し、蒲田の魅力と連動させていることに感心します。また同時に、たくさんのネタがあるということに蒲田の街の奥深さも感じます。
「大田区総合体育館では結構いろいろな大会が行われているんですよ。今後はハンドボールやバレーボールのチームさんとも何かできたらと思っています」
ホテル1階のカフェは10時から24時まで宿泊者以外も利用でき、実際、均一料金でフリードリンクのカフェは地元の人と思われる方が何人も利用していました。カフェは新たな結びつきの場所にもなっています。「ホテル オリエンタル エクスプレス 東京蒲田」は、蒲田の情報発信基地であると共に、人と人を結んで蒲田の新たな魅力を創造する場所でもあるのです。
写真:薮崎めぐみ
協力:ホテル オリエンタル エクスプレス 東京蒲田
※掲載の情報は、2023年3月時点の情報です