プラウドの大規模マンションとして初めて、最上階に共用施設を設けた「プラウドシティ越中島」。居住者が空と海の広がりを堪能できる非日常空間「プレミアムスカイラウンジ」をはじめ、見どころが尽きないプロジェクトについて、担当者が語ります。
「プラウドシティ越中島」は15階建ての「アクアテラス」と12階建ての「ブライトテラス」から成る、計305戸の大規模マンションです。通りを挟んだ2棟を一体の建築としてとらえ、住棟間の並木道や外周の舗道なども含めて開発した一大プロジェクトです。
敷地は東京駅や大手町駅までほんの一足という好立地にあります。都心に近いウォーターフロントに誕生する「新しい街区」の創出を目指して、設計を進めました。
外観は水辺の新しい街並みをイメージし、白とブルーを基調に、空と海のコントラストを表現しています。具体的には両棟とも、外壁には白いタイル、バルコニーには乳白ガラスとブルーガラスを用いました。ブルーガラスは波をモチーフにしたデザインで、大きなボリュームで単調になりがちなファサードに変化を与えています。
メインエントランスは、越中島通りに面したアクアテラスの北東側にあります。
3階の床のレベルに合わせて大きな庇を掛けることによって、ダイナミックなスケール感を演出しました。
エントランスホールは2層吹き抜けの空間で、ラウンジに面した正面奧に大開口を設けました。中央には、リングと植栽を組み合わせたオブジェを配しています。ホテルのレセプションルームのような上質なしつらえを目指しました。ホールからエレベーターに至る左手の奥には、ミドルラウンジも備えています。
一方、ホールを右手に進むと、二つの共用スペースがあります。一つは「プライベートワークラウンジ」と名づけたスペースで、三つの半個室とカウンターを用意しました。ノートパソコンを持ち込んで仕事をしたり、ゆっくり本を読んだりと、会社でも自宅でもない「サードプレイス」として活用できます。
もう一つは「クリエイティブルーム」で、子どもの遊び場としてだけでなく、夜は大人がゆったりくつろぐ空間としても使えます。壁面収納の扉は可動式で、絵本が入った棚と棚の間には大人用の本が納まっています。子ども用のアイテムをしまって壁面の扉を動かすと、大人の空間に早変わりする仕掛けです。
このマンションの最大の特徴は、通常は住戸に充てる最上階の特等席に、さらなる充実した共用スペースを設けた点にあります。
まず、アクアテラス15階の南西角に配したのが「プレミアムスカイラウンジ」です。開放的な大空間からは都心の風景が存分に望め、日常の喧噪を忘れさせてくれます。一角にはベンダーやエスプレッソマシーン、大型スクリーンも備えました。共用部のみ黒いサッシを採用し、細部に至るまでこだわって、くつろげる落ち着いた空間にしています。
その隣には2室の「コンビネーションルーム」を設けました。夜間利用のゲストルームとしてだけでなく、昼間はパーティールームとしても活用できます。一方は畳の小上がりがある「和」、もう一方はソファベッドのある「洋」の空間です。
さらに、屋上には「スカイテラス」も完備しています。ウォーターフロントの景色が一望できるばかりか、ホットプレートを使って貸切でバーベキューパーティーを楽しむことも可能です。
各住戸のプランに関しては、今回新たな試みとして「住設セレクトプラン」を採り入れました。水回り設備に関して三つの組み合わせメニューがあり、どれかを無償で選べるというものです。
たとえば、「時短セレクト」はキッチンと洗面台の天板は掃除しやすい人造大理石で、浴室は浴槽の自動洗浄機能付きであるのに対し、「大人セレクト」はキッチンと洗面台の天板を御影石とし、キッチンの吊り戸棚はなくし、オープンカウンターのスタイリッシュなセレクトになっています。住み手の生活スタイルや好みにあった住宅設備を、気軽に選べるようにしたいという思いから考案したシステムです。
そうした一つ一つの配慮の積み重ねが、少しでもお客様の住み心地の向上につながればと願っています。
※掲載の情報は、2019年8月時点の情報です
※こちらの物件は完売いたしました。
インタビュー
野村不動産 住宅事業本部品質管理部品質管理課 本間 統
大規模な物件ですが、細かいディテールまで気を配って計画したつもりです。たとえば、建物の足元に植えた樹木の配置にはかなり気を遣いました。プライベートワークラウンジの前に植えたサルスベリや、ミドルラウンジの正面に見えるモミジは、なるべく遠近感が感じられるよう、枝ぶりや表情のよい樹木を吟味し、植え込む際も立ち会って、位置や向きを細かく調整しました。今後も現場でのやりとりを大切にしながら、よりよい建築をつくる仕事に携わっていきたいと思います。