都心でも自然を享受する暮らしを実現したいという思いから生まれた、オーバル(楕円)形の大規模マンション「プラウドシティ東雲キャナルマークス」。4000㎡超の広大なプライベートガーデンを囲むユニークな形に秘められた、数多くの魅力を担当者が語ります。
都心に近い東雲地区はタワーマンションが多く建つエリアです。ただ、高層階に住んでいると地面からは遠ざかり、自然を身近に感じることはむずかしいのが実情です。そこで、たとえ都心であっても自然を享受でき、豊かな気持ちで暮らせるような生活の本質を追求したいと考えました。その結果、辿り着いたのが、住民専用の広大な中庭をオーバル形の建物で囲うという構成です。
建物は4棟に分かれ、各棟の間にはスリットのような出入り口があり、北棟と東棟は15階建て、南棟と西棟は11階建てと段差がついています。これによって、スリットから風が通り、さらに南から光が中庭に入ることで、囲み型の建物に生じがちな閉塞感も払拭されます。また、北棟は中庭に面した南側にバルコニーがありますが、楕円形だとロの字形より他の棟と中庭の広がりや視覚的な距離も取りやすく、プライバシーを保ちつつ中庭の緑を享受することができます。
さらに、前面道路に面した南棟が11階建てで、運河に面した15階建ての北棟より低いので、エントランスのある道路側から見ると建物全体が街に与える圧迫感を軽減できる効果もあります。
南の道路側には、街に開かれた緑豊かな公開空地を設けました。また、敷地の西側には南の道路と北の運河を結ぶ貫通道路を設け、行政との連携により、運河に沿って新設された遊歩道に抜けられるようにしました。住民だけでなく、近隣の皆さんにも運河沿いの散策を楽しんでいただけるようになりました。
ゲートのような大きな構えのエントランスから、両脇の水盤に導かれるように奧へと入っていくと、正面に中庭の緑が垣間見えます。突き当たりにも水盤があるため、そのまま直進はできず、左に折れるとグランドエントランスがあります。グランドエントランスは通常の天井高にし、床も天井も奧へ奧へと視線が中庭へ導かれるようなデザインを心がけました。いったん小さな空間を経由することで、その先に待ち受ける中庭の開放感がいっそう感じられる仕掛けです。
エントランスホールを抜けると、目の前に4000㎡超の中庭が広がります。多種多様な木々が植えられ、四季折々の眺めが楽しめます。
中庭にはパーゴラやアウトドア家具などを随所に配し、さまざまな居場所を用意しました。お子さんを送り出したあと、お母さん同士でおしゃべりをする場、一人で休憩できる場など、シチュエーションを想定して計画しています。
高層マンションの共用施設は眺めのよい上階につくることが多いのですが、ここでは中庭とのつながりを重視し、10の共用空間をすべて1階に配しました。また、ランドリーカフェやキッズラウンジは日当たりのよい北棟の1階、ライブラリーラウンジやワーキングスタジオは落ち着ける南棟の1階に配するといった具合に、採光と用途を考慮して各スペースの配置を決めています。
ランドリーカフェやキッズラウンジの開口部にはガラス折れ戸を設置しました。開け放つと文字どおり内と外が一体になり、子どもを外で遊ばせながら大人は室内で過ごすといった使い方ができます。
共用空間は、空、光、水、木、風など、自然をモチーフにしたデザインを採り入れました。たとえば、ワーキングスタジオは曲線を生かして、木々と流れる風を表現しています。ここにはコンセント、Wi-Fi環境も整っているので、テレワークにもご利用いただけます。
ちなみに、マンション内の共用部ではWi-Fiが使えるだけでなく、提携会社の専用アプリを使えばスマホやタブレットで雑誌も読むことができます。こうしたサービスは野村不動産が展開中のWEB上のプラットフォーム「みんなのイゴコチ会議」を通じて、こんなものがあったらいいなという意見を集めた結果を反映したもので、今後も物件ごとに皆さんの声を生かしていく予定です。
コロナ禍でも中庭では、テイクアウトしたランチを一家揃って食べたり、お母さんがお子さんを遊ばせながらテレワークをしたりと、われわれの想定を超える積極的で複合的な活用の様子がうかがえます。今後ますますお住まいの皆さんのライフスタイルに合った暮らしを満喫していただければ幸いです。
※掲載の情報は、2020年11月時点の情報です
※こちらの物件は完売いたしました。
インタビュー
野村不動産 住宅事業本部 商品戦略部 商品戦略課 樽谷 幸頼
入社して最初に配属されたのが、引き渡し後のお客様のご要望をうかがう「カスタマーサービス」という部署でした。そこで、お客様から日常生活でここが不便だとか、もっとここがこうなっていたらいいのにといったご意見をたくさんいただいたことが、その後、マンションの設計に携わるうえでとても役立ったと実感しています。いくら見た目のデザインがよくても、使いづらくては意味がありません。住み手の立場に立ち、日々、不便さを感じることなく当たり前に使っていただけるような住まいづくりを、これからも目指していきたいです。