ライフスタイルが多様化する現代。家族構成も価値観も一組一組違う中で、新築マンションに求められるものは多彩なルームプランではないでしょうか。そうしたニーズに応えるために、柔軟な間取りの設計による幅広い住まいのバリエーション提案として誕生したのが「ミライフル」です。その中では、実際にどのようなプランが実現でき、どういったイノベーションに支えられているのか。将来的には、家族の成長に合わせたリフォームの可能性をも広げてくれる、新しいスタンダードをご紹介します。
プラウド湘南藤沢テラスモデルルーム
「できるだけ幅広い、いろんな方向のルームプランから、自分たちに一番マッチした住まいを選びたい」――マンションの購入を検討した経験のある方なら、誰もが抱く思いではないでしょうか。しかし、この「プランの多様性」を実現するためには一つのハードルがありました。それが「水まわりの位置は大きく動かせない」というこれまでの常識です。マンションの間取りの自由度は、水まわりをどれだけ自由に配置できるかにかかっているのです。
この課題を解決したのが、野村不動産と長谷工コーポレーション、ブリヂストンの3社が共同開発した「サイホン排水システム」という新技術でした。これにより水まわり=キッチンを配置できる場所が一気に広がり、そのメリットをフルに活用して未来のライフを楽しむためのスタンダードとして「ミライフル」が誕生したのです。選べる間取りの選択肢が、数だけでなく方向性の上でもより一層多彩になり、さまざまなライフスタイルに対応できるようになりました。
マンションの間取りにの自由をもたらす「ミライフル」。そのカギとなる場所がキッチンです。新しい排水の仕組みを活用することでキッチンの設置範囲が格段に広がり、これまで以上に柔軟な間取りプランを設計できるようになりました。
ほとんどのマンションでは部屋のタイプごとに基本の間取りがあり、さらにそのバリエーションとして無償の「セレクトプラン(間取り変更プラン)」が用意されています。「ミライフル」を採用した物件では、このセレクトプランがより一層変化に富んだ内容となっています。その一つ「プラウド湘南藤沢テラス」では、全142戸の全てに「ミライフル」のセレクトプランが用意されており、横長リビングプラン、アイランドキッチンプランなど、約40パターンから選択が可能。購入されたお客様から好評の声をいただいています。※1
「モデルルームでこの物件に一目惚れをしたのですが、実は最初に気に入った間取りの部屋が埋まっていたのです。でも『ミライフル』が導入されていたので、別タイプの部屋でも当初の希望に近い間取りのセレクトプランがあり、そちらに変更できました。マンションの購入というと、同じような間取りパターンから選ぶものだと思っていましたが、こんなに多彩なレイアウトから選んでプラン変更ができるというのは意外でした」
「ミライフル」を採用することで、間取りのバラエティはどれだけ豊かになるのか。採用している「プラウド宮前平」を例に見ていきましょう。専有面積75.60㎡の3LDKの物件には、基本プランに加えて無償のセレクトプランが4つ。家族の暮らし方にフィットするプランを選べる楽しさがあります。※2
ポイントはバルコニーに面した場所に置いたキッチン。家事室もついた明るく開放的な空間で家事をしながら、子ども部屋の洋室(3)やリビングを見守ることができるプランです。
「一人に1つの洋室」をベースに考えたプラン。プライベート空間を確保しつつ、さらにお互いの洋服や趣味の道具などをしまえる収納も充実。基本プランの洋室(2)をキッチンに変えたワイドリビングでは二人の時間も大切にできます。
家族がのびのびと暮らせる「使い勝手重視」のお部屋。リビング・ダイニングと、その隣の洋室(2)は、ウォールドアを開放して使うことも。
基本プランではリビングと洋室に分かれていた部分を、約18.4畳のゆったりとしたリビング・ダイニングに。個室で過ごすより、リビングに集まる時間が長い家族におすすめです。
高齢のご夫婦に「ゆとりとくつろぎ」を。基本プランの洋室(2)の位置にキッチンを移して、二人でゆっくりと過ごせる広々リビング・ダイニングを確保しました。寝室もゆとりある設計で、隣接する大きな収納により室内を広く使えます。
※1※2セレクトプラン申込期間時期には制限があります。
また販売済みの場合もございますのでご了承ください。
家族がのびのびと暮らせる「使い勝手重視」のお部屋。リビング・ダイニングと、その隣の洋室(2)は、ウォールドアを開放して使うことも。
ポイントはバルコニーに面した場所に置いたキッチン。家事室もついた明るく開放的な空間で家事をしながら、子ども部屋の洋室(3)やリビングを見守ることができるプランです。
基本プランではリビングと洋室に分かれていた部分を、約18.4畳のゆったりとしたリビング・ダイニングに。個室で過ごすより、リビングに集まる時間が長い家族におすすめです。
「一人に1つの洋室」をベースに考えたプラン。プライベート空間を確保しつつ、さらにお互いの洋服や趣味の道具などをしまえる収納も充実。基本プランの洋室(2)をキッチンに変えたワイドリビングでは二人の時間も大切にできます。
高齢のご夫婦に「ゆとりとくつろぎ」を。基本プランの洋室(2)の位置にキッチンを移して、二人でゆっくりと過ごせる広々リビング・ダイニングを確保しました。寝室もゆとりある設計で、隣接する大きな収納により室内を広く使えます。
※1※2セレクトプラン申込期間時期には制限があります。
また販売済みの場合もございますのでご了承ください。
このようにライフスタイルや家族形態にマッチした間取りで、「どんな家族にも合う」ではなく「私たち家族にぴったり合う」という特別感のある住まいを提案できるのが「ミライフル」の魅力です。キッチンの向きや配置するゾーンを大胆に変えることで、室内空間を自由につなげたり分けたりでき、一つひとつ明確な特徴のあるルームプランが可能になるのです。
多様なライフスタイルに対応する「ミライフル」は、「集合住宅の間取りの自由度を高めていく画期的な提案」として高く評価され、2017年度グッドデザイン賞では「グッドデザイン・ベスト100」に選出されました。
プラウド宮前平モデルルーム
ここで少し技術のお話を。「ミライフル」を支えている画期的なテクノロジー「サイホン排水システム」とは、どのようなものなのでしょうか。
従来のマンションの排水システムは、配管に勾配をつけて自然に水が流れる作用を利用しており、勾配が法律で規定されているため、床下の寸法上、物理的に3m以上離すことができませんでした。そのためキッチンの設置場所は、排水立て管(階を貫いて上から下に排水する管)から半径3m程度に限られていたのです。
そこで開発された「サイホン排水システム」は、その名の由来である「サイホンの原理」(水が管の中を落ちることによって、後ろから続く水を引っ張り込む力が発生する原理)を利用した新しい仕組み。キッチンからの排水管を一つ下の階で排水立て管につなぐことで強い“引っ張る力”(サイホン力)が生まれ、配管が長く傾斜がゆるくても水がスムーズに流れていきます。キッチンから排水立て管までの距離はこれまで約3mに限られていましたが、これを最大14mまで離せるようになり、設置範囲が一気に広がったのです。「サイホン排水システム」は、2017年、日経BP社編「世界を変える100の技術」にも選ばれています。
野村不動産
長谷工コーポレーション
ブリヂストン
「ミライフル」で採用している「サイホン排水システム(商品名:スマートサイホン)」の開発は、野村不動産と長谷工コーポレーション、ブリヂストンの3社共同で進められました。
「サイホン排水システム」の肝となる排水管の素材には、ブリヂストンが開発した樹脂製の管材を使用。もともと給水用の管材として提供されていたもので、従来の排水管に比べて細く、サイホン力を生み出すのに適していました。
この管材を活かしてサイホンの原理をマンション排水に応用しようというプロジェクトは、2006年ごろに、まずブリヂストンと長谷工コーポレーションがパートナーとなって研究に着手。長谷工コーポレーションはマンション設備の研究開発に力を入れており、これまでもブリヂストンと共同開発の経験がありました。
サイホン排水のアイデアを実際に人が生活する場所に導入するとなると課題は多く、「排水音が大きい」「風水が切れてしまう」といった状態では、たとえ水が流れたとしても実用化することはできません。こうした課題をクリアするため、研究施設内にマンションの間取りを再現し、実際に配管して水や生ごみなどを流すテストが何度も繰り返されました。
そして2013年からプロジェクトに野村不動産が加わり、「サイホン排水システム」を初めて実装するマンションの計画が始動。2015年から実際の物件への導入に向けた本格的なスタートとなりました。野村不動産がデベロッパーとしてお客様の立場に立った指摘やアイデアを出すことで、単に排水技術の革新にとどまらない「間取りの可能性を広げるシステム」へと進化していきました。
「ミライフル」の魅力は、新築マンションを購入する際の選択肢の幅広さだけでなく、将来的に間取りを変化させていける可変性にも及びます。「ミライフル」導入物件のリフォームは、キッチンの排水管が小口径で勾配不要であるため、大がかりな床工事が必要なく低コスト。リビング・ダイニングを含む住まいのメイン空間のレイアウトを、家族の成長に合わせてスムーズに変更することができます。
例えば、子どものいる3人家族でイメージしてみましょう。購入時には、忙しい子育てと家事を効率良くこなせるよう、室内を動いたり見渡したりしやすいキッチン配置のプランを選択。やがて子どもが独立した後のリフォームで、個室の数を減らして二人でゆっくり過ごせる広いリビングを確保。さらに年齢を重ねて健康が気になるようになったら、車いすでも動きやすいようにキッチンの位置を調整するなど、家族構成の変化やライフステージに合わせて、「いま最も暮らしやすい間取り」にカスタマイズしていくことができるのです。
これまでの常識を超える技術で、多様なライフスタイルに対応した間取りを実現する「ミライフル」。家族のあり方や暮らしの形が変化していく中で、その真価はこれからますます発揮されていきます。このシステムを採用した物件も増えており、これから、一生をともにする住まい選びのスタンダードになっていくことでしょう。
※ミライフル対応の物件でも一部間取りの自由度に制限がかかることもありますので、ご了承ください。
グッドデザイン賞は、さまざまに展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちの暮らし、産業、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。グッドデザイン賞を受賞したデザインには「Gマーク」をつけることが認められます。「Gマーク」は創設以来半世紀以上にわたり、「よいデザイン」の指標として、その役割を果たし続けています。
※掲載の情報は、2023年3月時点の情報です