ダイニングのそばには、ワインセラーを組み込んだ壁面収納を設置。オーダー家具ショップ「Area Tokyo」に特注したもので、ワインセラー以外の部分はすべてモノの大きさに合わせた収納に。扉を開けるとプリンターがスライドして出てくるなど、機能性も抜群です。
Aさん夫妻は3カ月(取材時)のお子さんとの3人暮らし。結婚後、都心で分譲マンション探しを続けていましたが、なかなかお眼鏡にかなう物件は見つからなかったそうです。というのも、お二人の理想は港区内の緑豊かな環境に建ち、かつ公園が近くにある小規模なマンション。条件をすべて満たすとなると新築物件はごくわずかで、場所柄、所有権分譲ではなく定期借地権付きの物件も多かったからです。
半ばあきらめかけていたときに出会ったのが、現在お住まいの「プラウド六本木」。当初は検討していなかったエリアですが、敷地は表通りから一歩入った閑静な邸宅街の一角にあるため、都会の喧噪をまったく感じさせず、かつ檜町公園も近く、それでいて六本木駅まで徒歩4分という恵まれた立地。しかも、低層で小規模な分譲マンションでした。
もう一つ、このマンションが魅力的だったのは、間取りや内装が変更できる「オーダーメイドシステム」が備わっていた点。特に「プラウド六本木」は建物の構造と内装・設備を分離した「スケルトン・インフィル構造」を採用しており、水回りを移動するなど、より自由な間取り変更が可能だったのです。インテリアに造詣が深く、オリジナリティーのある住まいを手に入れたいと考えていたご夫妻にとっては、ぴったりのシステムでした。
高層階よりは地面に近い低層階で緑を身近に感じて暮らしたいと考えていたお二人は、共用の庭に面した住戸の購入を決め、さっそくプランコーディネーターのWさんと相談しながら、家づくりを進めていきました。
ご夫妻が最も力を入れたのは、収納の充実。コーディネーターのWさんは、ご夫妻の持ち物のサイズや総量を調査し、それらがすべて納まる収納スペースを確保したうえで、どれがどこに納まるかを図面に描き込んでいったそうです。
こうして出来上がった廊下からリビングまでの壁面収納は、よく見ると扉の幅が一つ一つ違います。その理由はそれぞれが、中に納める引き出しなど、お手持ちのモノに合わせた寸法だからなのです。ご主人いわく、「収納は本当にぴったりで、前よりずっと暮らしやすくなりました」。
また、お料理好きな奥様のためにWさんが提案したのは、L字型の大きなキッチン。お子さんの様子を見ながら料理ができるだけでなく、外の景色も楽しめます。リビング側に設けたカウンターとキッチン作業台は、手元やキッチン家電をさりげなく隠す高さに設定。食器や調理道具もたっぷり収納できます。
さらに、玄関スペースからプライベートゾーンに続く廊下の途中には、奥様のリクエストをかなえた間仕切りの格子戸を設置。ご自宅にゲストを招く機会が多いため、来客時にパブリックとプライベートを分けられるようにしたかったそうです。
こうして、ライフスタイルや好みに合わせて一からつくり上げることによって、間取りも内装も標準プランとはまったく異なる住まいが完成しました。
LDKはご夫妻がモデルルームを見て気に入って選んだという石貼りの床が印象的な空間。緑豊かなテラスと連続しているため、いっそう広がりが感じられます。
L字型にあいた開口部の外には共用部の豊かな緑が広がり、まるで専用の庭のようです。花や実が楽しめる多種多様な樹木が植えられ、撮影時もお二人が好きなミモザの黄色い花が満開。「秋は紅葉もきれいで、四季折々の眺めが楽しめるのがいいですね」と奥様は満足そうです。
実際に住んでみて感じたことは、"ミッドタウン"の名の通り予想以上の利便性だとご夫妻は口を揃えます。「最寄りの六本木だけでなく、六本木一丁目、赤坂、乃木坂の4つの駅が使えるので、どこからでも帰ってきやすいです」とご主人。奥様も「東京ミッドタウンは、スーパーやお花屋さんもあって、生活しやすいです」と語ってくれました。
ダイニングのそばには、ワインセラーを組み込んだ壁面収納を設置。オーダー家具ショップ「Area Tokyo」に特注したもので、ワインセラー以外の部分はすべてモノの大きさに合わせた収納に。扉を開けるとプリンターがスライドして出てくるなど、機能性も抜群です。
L字型の開口部に沿うように置かれたグレーのコーナーソファは、フランス・ロッシュボボア社の「Prefixe」。当初リビングには手持ちの家具を置く予定でしたが、たまたま収納の打ち合わせで訪れた「Area Tokyo」でひと目惚れして購入。背もたれは可動式。
奥様のご要望で、玄関スペースから寝室へ続く廊下の途中に、普段は開放して壁の中に引き込める間仕切り用の引戸を設けました。コーディネーターのWさんの提案で、縦格子のデザインを採用。照明をつけると格子越しに光が漏れ、より奥行きが感じられます。
※掲載の内容は取材協力頂いたコメント等を弊社側で編集したものです
※掲載の情報は、2018年5月時点の情報です