いかにもシャンデリアという重厚なものでなく、軽やかなデザインをとご夫妻が選んだ食卓の照明は、フィリップ・スタルクが手がけたバカラの「PLUME」。在庫がなく、フランスから船便で取り寄せたそうです。選べるパーツの色は、LDKのテーマカラーである赤に。
Kさん一家はご夫妻と社会人の息子さん、大学生のお嬢さんの4人家族。現在は名古屋市内に構えた広い邸宅にお住まいです。いずれ子どもが独立したら、都心の便利な場所に建つタワーマンションで暮らしたい──そう思い立ったご夫妻が選んだのが「プラウドタワー名古屋栄」です。
堀川沿いの納屋橋エリアは、名古屋駅と名古屋の商業の中心地、栄の中間にあり、近年急ピッチで水辺の街としての整備が進んでいます。「プラウドタワー名古屋栄」はそんな納屋橋エリアの大規模な再開発プロジェクトの一環として計画されたものです。10,000㎡超の敷地内にはマンションだけでなく、オフィス棟や商業施設棟が建ち、スーパーマーケット、レストラン、クリニック、銀行など、住民の生活をサポートする多様な施設が揃っています。
話題の複合再開発計画のことをご存じだったお二人は、休日たまたま敷地のそばのホテルでお茶を飲んでいて、モデルルームが目の前にあることに気づき、興味本位で見学に訪れたそうです。「それまでマンションを購入することは、まったく考えていませんでした。でも、そのモデルルームがとてもすばらしかったので、ゆくゆくはマンション暮らしも悪くないねという話になったんです」とご主人は笑います。
あいにく第一期の販売を終えており空き住戸は残りわずかでしたが、ご夫妻の心を動かしたのは、このマンションに備わっていた「オーダーメイドシステム」。ライフスタイルや好みに応じて間取りや内装が変更できるシステムです。奥様いわく、「早めに上層階の住戸を契約すれば、間取りをかなり自由に変えられることがわかって、トントン拍子に話が進みました」。
ご夫妻が選んだ住戸は約90㎡で、標準プランは4LDK。まずはこれを2LDKに変更し、個室2室分をそれぞれリビングダイニングと主寝室に取り込むことで、双方にゆとりを持たせました。
玄関寄りの2室をつないだ広い主寝室は、さながらホテルのような洗練された空間。書斎コーナーの裏手には広いウォークインクローゼットがあり、手前の寝室とは扉なしでほどよく連続しているので、より広がりが感じられます。ベッドの背後の壁はヘッドボードを延長したような美しい生地張り。ご夫妻とコーディネーターが一緒にショールームで選んだそうです。
お子さんの独立がいつになるかはわからないので、とりあえず1室確保したという予備室も、コンパクトで居心地がよいスペース。アクセントになったブルーの壁は、「全部白だと圧迫感があるので、少しでも広く見えるようにお願いしました」と奥様。そこここにインテリアに造詣の深いご夫妻のセンスが垣間見えます。
LDKも面積が増しただけでなく、内装にさまざまな変更を加えた結果、より上質なインテリアが完成しました。
たとえば、キッチンは間仕切り壁や吊り戸棚を取り払ってフルオープンに。背面収納や冷蔵庫の扉に鏡面仕上げの材料を貼ったのはご主人の要望を反映したもの。食卓に座ると、バカラの照明が映って見えるという心憎い仕掛けです。 また、壁面や床はモデルルームで見て気に入った石貼りを多用。室内の柱に鏡を貼ったのもご主人のアイデアとのこと。
撮影当日はあいにくのお天気でしたが、晴れた日には2面の開口部からバルコニー越しに、駅周辺の高層ビル群、名古屋城、テレビ塔など、名古屋のほとんどのランドマークが見えるそうです。
今はまだ、ときどき訪れる家族専用のセカンドハウスですが、「夜景がきれいなので、ちょっと見てから帰ろうかと、よく立ち寄ります」とご夫妻。二人でアクティブに都市生活を楽しむ日を心待ちにしているようです。
いかにもシャンデリアという重厚なものでなく、軽やかなデザインをとご夫妻が選んだ食卓の照明は、フィリップ・スタルクが手がけたバカラの「PLUME」。在庫がなく、フランスから船便で取り寄せたそうです。選べるパーツの色は、LDKのテーマカラーである赤に。
リビングの一角にさりげなく置かれたフロアランプは、実はアールヌーボー巨匠エミール・ガレの花器に、LEDのスティックライトを仕込んだもの。赤い実をつけたつる性の植物(ブリオニア)が描かれた優美で繊細なデザインで、奥様のお気に入りの作品とのこと。
リビングや子ども室に飾られたプリザーブドフラワーは、すべて奥様の作品。もう10数年、趣味で同じ教室に通っているそうで、テレビの脇に置かれた作品はバレンタインデーをモチーフにしたもの。赤を効かせたLDKのインテリアにぴったりです。
※掲載の内容は取材協力頂いたコメント等を弊社側で編集したものです
※掲載の情報は、2018年9月時点の情報です