隣接する緑地に面したバルコニーに置かれているのは、引っ越し祝いに知人にいただいたハンモックチェア。カナダのビブレ社製。「早春の肌寒い時期に電気ストーブを持ち出してハンモックに揺られていると、外気が気持ちよく、森林浴のような気分が味わえます」と奥様。
40代のAさん夫妻は、これまで六本木の繁華街に近いマンションにお住まいでしたが、築年数の古さから設備に限界を感じ、新築マンション探しをスタート。当初は馴染みのある六本木や麻布十番界隈で探したものの、なかなかピンとくる物件がなく行き詰まっていたそうです。そんなとき、奥様のお母様が教えてくださったのが、現在お住まいの「プラウド白金台」の新築情報でした。
ご夫妻が最も気に入ったのは、都心に残る広大な緑地に隣接するという稀有な立地。「二人とも仕事が忙しく、ほとんど家にいないので、不在時に届いた宅配便をいつ再配達してもらうかを決めるのも大変なんです」と笑うご主人。それだけに、休日、家にいながらにして緑が満喫できる環境に魅力を感じたのでしょう。
もう一つの決め手は、このマンションに間取りや内装が変更できる「オーダーメイドシステム」が備わっていたこと。これまで見学した物件はすでに完成済みで、手を入れるには限界がありましたが、これなら自分の好みに合わせて住まいをつくっていくことが可能です。インテリアに関心が深い奥様にとっては理想的だったに違いありません。
お二人が選んだ住戸は中央に玄関があり、右へ進むとLDK、左へ進むと個室やバスルームがある、パブリックとプライベートが明快に分離したプラン。大きな間取りの変更は、基本プランでは主寝室以外に2つあった個室を、主寝室の大型ウォークインクローゼットとご主人の書斎につくり替えた点です。その他、ダウンライトの追加など、好みに合わせた変更をオーダーメイドで行いました。奥様はさらに、壁紙やカーテン、家具、照明などのしつらえにも重点を置きたいと考え、担当インテリアコーディネーターのHさんに相談しながら、理想の住まいづくりをじっくり進めていったようです。
コーディネーターのHさんによれば、インテリア全体のテイストは、モダンをベースにしつつ、借景の緑に馴染むよう、自然素材や手わざの風合いを加味しているとのこと。また、色合いは奥様のご希望に沿って、リビングは明るいグリーン、寝室はパープルを基調にまとめています。モダンとナチュラル、アンティークがほどよく入り交じった空間には、そこここに奥様のセンスが感じられます。
リビングのテレビの背後の壁は、左官仕上げにより柔らかな陰影をつくり出せるボーターズペイントで塗装。一方、トイレにはシルクのような美しい壁紙を貼るなど、どのコーナーも見どころが満載。各部屋の家具や照明は、奥様が時間をかけて少しずつ買い足してきたそうで、「お引き渡ししたあともインテリアをうまく育ててくださっているようで、うれしいですね」とHさん。
住まいの主役はなんといっても、ワイドな窓いっぱいに緑が広がるリビングダイニング。幅の広さだけでなく、奥行きも深い緑の眺めはまるで別荘地のようで、都会の喧噪を忘れさせてくれます。ご主人によれば、夏の緑陰の効果は予想以上に高く、帰宅すると空気の変化が感じられるそうです。リビングとダイニングの間の窓ぎわには大きな梁がありますが、Hさんの提案で周りに貼ったブロンズミラーがその存在感を巧みに消しています。
ここに引っ越して以来、あまり出かけなくなったというご夫妻。もちろん、新居の居心地がよくなったからなのですが、実はもう一つ、理由があります。それは新たに飼い始めた2匹の愛猫。「外出していても様子が気になるので、長い旅行もあまり行かなくなりましたね」と奥様。そして、それを決して不便とは感じておらず、むしろ「そろそろこういう落ち着いた暮らしがしたかったんです」と満足そうに話してくれました。
隣接する緑地に面したバルコニーに置かれているのは、引っ越し祝いに知人にいただいたハンモックチェア。カナダのビブレ社製。「早春の肌寒い時期に電気ストーブを持ち出してハンモックに揺られていると、外気が気持ちよく、森林浴のような気分が味わえます」と奥様。
奥様お気に入りのベッドは、シモンズの「ベイリーブラン」。ゆるやかなカーブを描いたウイング型のヘッドボードが特徴的で、表面のタフティングボタンや、側面から背面にかけてあしらわれたブロンズの鋲打ちなどの加工は、すべて職人による手作業によるものです。
寝室に配したチェストはイギリス・HALOの製品。旅をテーマにしたシリーズの一つで、最上段はトランクのように上に開きます。一見アンティークのようですが、ヴィンテージ加工を施した、れっきとした新品。受注生産のため、注文後、半年も待って入手したそうです。
※掲載の内容は取材協力頂いたコメント等を弊社側で編集したものです
※掲載の情報は、2020年8月時点の情報です